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2012年11月19日
子供の矯正について
小児矯正治療が成人の矯正治療と異なる点は、あごの骨格から治療ができることです。小児期は成人に比べてあごの骨が柔らかいため、上あごと下あごの骨格のバランスを整えたり、歯がまっすぐ並ぶように顎骨の幅を広げることができるのです。
また、できるだけ早い時期に噛み合わせの異常を矯正することで、悪影響を可能な限り抑えることができますし、永久歯が生えてくる段階で、新しい歯が自然にきれいに並ぶように誘導することも可能です。
弱い力で、痛みを考えた治療を
歯科矯正の経験者から聞いたことやイメージが先行していて、「歯の矯正には痛みが伴う」という印象を強くお持ちではないですか? 確かに、矯正治療中は痛みが生じますが、想像されているほど激しい痛みではありません。
痛みの原因は、「歯根膜(しこんまく)」に生じる炎症
痛みの原因の多くは、「歯根膜(しこんまく)」とよばれる歯の根っこ部分に生じる炎症です。歯根膜とは、歯を支えている組織のこと。装置を使って歯を動かすときの圧力が強すぎると、歯根膜に締め付けられるような痛みを伴う場合があります。
痛みは数日から1週間程度で消失します
ですが、この痛みは数日から1週間程度で消失しますし、当院では、弱い力で歯を動かすことによって炎症の度合いを抑える治療を行っています。
やわらかいワイヤーを使用
痛みが出にくいといわれる"超弾性ワイヤー(NiTi製形状記憶合金)"の使用も、歯根膜への圧力を緩和する方法のひとつです。このワイヤーは、ゴムのように「しなる」特徴があるので、弱い力で歯を動かすことができるのです。
【セルフライゲーションブラケット装置(デーモンクリア)】痛みの出にくい装置1
この矯正装置は、「弱くて持続的な矯正力で歯を効率的に動かす」ことができる矯正装置です。実際、装置とワイヤーの間にかかる摩擦力が従来のものに比べて600分の1に軽減されていると言われています。
この矯正装置は「デーモンシステム」を用いた見えにくい装置です。
その他にも、
●治療予定期間が計算しやすい
●非抜歯治療の可能性がある
といったメリットがある装置です。
※セルフライゲーションブラケット装置(デーモンクリア)は、完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、承認薬品を対象とする医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
【当院で採用するセルフライゲーションブラケット装置(クリッピーL)】痛みの出にくい装置2
歯を効率的に動かし、痛みにも配慮された装置です。セルフライゲーションブラケット装置(クリッピーL)は、歯をひっぱるワイヤーと歯に固定するブラケットとの間に摩擦が発生にくく、弱い力をかけ続けられる装置です。
<セルフライゲーションブラケット装置(クリッピーL)の特徴>
・摩擦が生じにくいため弱い力で歯が動かせる
・セルフライゲーションブラケット(可撤式)なので、毎回の治療時間にも配慮できる
・治療中の痛みも緩和される
※セルフライゲーションブラケット装置(クリッピーL)は、完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、承認薬品を対象とする医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
子供の矯正歯科治療はいつ頃から始めればいいですか?
小児矯正治療は、永久歯が生え揃うまでの段階で行う「第1期治療」と、永久歯が生え揃ってから行う「第2期治療」の2段階に分かれます。特に第1期治療では、歯の生え変わりとの関係で適切な時期に治療を行うことが重要になります。
6歳から7歳頃に一度相談に行くことをオススメしています
永久歯がきれいに並ぶスペースがない場合、歯はゆがんだ位置に生えてきてしまいます。ですが、このようなことが予測される場合には、歯が生えてくる前にあごのスペースを広げる治療をすることで、自然にきれいに並んで生えてくる場合が多くなります。
また、奥歯の噛み合わせの異常は一見気付きにくいのですが、成長期に骨格のゆがみの原因となりますので、早期の治療が望まれます。
以上のようなことから、一般的には、7歳から8歳頃に一度相談に行かれ、適切な時期を判断してもらうことをお勧めしています。
「その人にふさわしい治療開始時期」も一定ではないのです
ただし、早い時期にしかできない治療があったり、後で行うことで治療が困難となってしまうケースもあれば、逆に、できるだけ早い時期に治療を行うことで、良い結果が得られるケースもあります。
歯並びが悪くなる原因や状態、程度が個人によって異なるだけに、「その人にふさわしい治療開始時期」も一定ではないのです。
まずは検診のつもりで、早めに一度矯正相談にいらしてください
ですので、今すぐ治療をスタートするか否かは別にして、まずは検診のつもりで、早めに一度矯正相談にいらしてください。そうすることで、治療の程度や期間についてのご提案やアドバイスをさせていただけると思います。当院の矯正相談について、ぜひお気軽にお越しください。
当院の小児矯正で使用する装置【取り外し式の床矯正】
お子様の矯正には、取り外し式の床矯正という装置を使用します。これは、これから生えてくる歯がきれいに並ぶスペースを確保するため、あごの拡大を主な目的とする治療方法です。
主に小学生くらいの時期に有効な治療方法で、プレートを装着し、あごを拡げて歯が並ぶための充分なスペースを作ります。これにより健康な歯を抜かずに矯正がしやすくなるのです。
具体的には、矯正装置を装着し、装置の真ん中のネジを回すことであごを拡げていきます。痛みを考えて徐々に拡げて歯を動かします。
<床矯正のメリット>
・幼い子どもでも予備治療ができる(目安:5才以上)
・取り外しが可能なので、装置を外してケアができる
・子どもの正しい成長を促すので、大人になってから初めて矯正するよりも効果的
<床矯正のデメリット>
・しゃべりづらくなる
・装置を外してしまうと効果が出ない
・異物感や、違和感を覚えることがある
目立ちにくい装置・歯の裏側からの矯正装置をご用意
「矯正していることが目立つと恥ずかしい」
「矯正治療中は人と話すことや笑顔に自信が持てない」
そんなふうに見映えの悪さを気にして、矯正治療を躊躇していた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
でも今は、矯正に使用する装置や矯正方法が進歩していますので、見映えを気にすることなく治療できるようになっています。
ひとつは、装置を歯の裏側から装着する矯正装置(リンガルブラケット)を用いた治療方法で、これを【舌側矯正・歯の裏側からの矯正】と言います。もうひとつは、白く半透明なセラミックを素材に用いた装置で矯正する方法です。
【舌側矯正・歯の裏側からの矯正】目立ちにくい装置・裏側からの矯正装置をご用意
舌側(ぜっそく)矯正(歯の裏側からの矯正)とは、"リンガルブラケット"と呼ばれる装置を歯の裏側から装着して治療する方法です。金具が表に見えにくいので、他人に気付かれにくいのがメリットです。
【舌側矯正・歯の裏側からの矯正のメリット】
●周囲の人に気付かれにくい
●幅広い年齢層の方が装着できる
●普通の矯正装置とほぼ同じ結果が得られる
当院で採用する矯正装置/セルフライゲーションブラケット装置(クリッピーL)
リンガルブラケットシステムに用いる装置には、いくつかの種類がありますが、医師による操作性が格段によく、患者さまにとっても負担が軽くて済むことから、当院ではトミー社のセルフライゲーションブラケット装置(クリッピーL)を採用しています。
※セルフライゲーションブラケット装置(クリッピーL)は、完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、承認薬品を対象とする医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
当院の舌側矯正の特長
「セルフライゲーションブラケット装置(クリッピーL)」は、これまで主流だった矯正治療用の装置に比べて、幅・厚みともに半分以下です。全体的に丸みを帯びた形状で、口内での異物感にも配慮されており、舌を歯の裏にあてて発音するサ行・タ行・ラ行などの発音にもほとんど支障がありません。
ワイヤーとの摩擦も緩和され、歯のがたつきなども考えられたシステムです。従来より効率を考え歯を移動させる仕組みのため、治療期間にも配慮できます。また、汚れや歯石が溜まりにくく、普通の歯ブラシによるお手入れで清潔に保てます。
※セルフライゲーションブラケット装置(クリッピーL)は、完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、承認薬品を対象とする医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
<舌側矯正のメリット>
・外から矯正装置が見えないため、治療中も周囲の人にほとんど気づかれません。
・上下とも歯の裏側に装置を付けるため、口元に厚みが出て外見が変化する心配もありません。
・マウスピースを用いた矯正と比べて歯を移動させることができます。
・見た目が気にならない分、ストレスも溜まりにくく、普段と変わりなく生活できます。
・矯正治療しながらホワイトニングもできます。
<舌側矯正のデメリット>
・個人差はありますが、発音や口内の違和感などに慣れるまで時間がかかる場合があります。
・表側矯正に比べると、多少の時間と料金がかかります。
効率を考えた治療を心がけています
当院では、治療期間についてのご希望があった場合には、可能な限り効率を考えた治療方法をお勧めしております。
また、患者さまのご希望に少しでも添えるよう、様々なことを研究、試行錯誤しながら処置する方法も取り入れています。現在取り組んでいるのは、抜歯をした後のスペースを早く閉じる方法です。これにより、以前よりも効率を考えた治療を提供できるようになりました。
矯正方法によっても治療期間が異なりますので、まずは、ご希望やご要望をお聞かせください。
治療期間を考えた装置【セルフライゲーションブラケット装置(デーモンクリア)】
実は、「歯は弱い力で動かすほど、歯はよく動く」という原則があります。つまり、歯に弱い力を継続的に与え続けることが、矯正歯科治療においては大切なのです。
この「セルフライゲーションブラケット装置(デーモンクリア)」という矯正装置は、「弱くて持続的な矯正力で歯を効率的に動かす」ことができる矯正装置です。実際、装置とワイヤーの間にかかる摩擦力が従来のものに比べて600分の1に軽減されていると言われています。
歯の移動効率を考え、治療期間を考えた矯正を行います。この矯正装置は「デーモンシステム」を用いた見えにくい装置です。
その他にも、
●痛みに配慮され、快適である
●非抜歯治療の可能性がある
といったメリットがある画期的な装置です。
※セルフライゲーションブラケット装置(デーモンクリア)は、完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、承認薬品を対象とする医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
効率的な治療のために【歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正治療】
「治療期間を考えて矯正をしたい!」という方には、体への負担を考えた矯正として注目されている「歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正治療」を紹介しています。
歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正治療とは?
具体的な方法ですが、歯科矯正用アンカースクリューを歯ぐきに埋入し、これを土台にして歯を引っ張ります。歯の移動を効率化した治療法です。
歯ぐきに入れる歯科矯正用アンカースクリューは、直径1.6~2.0mmのピンのようなもので、麻酔を使用して埋入するなど、痛みに配慮しております。
動かしたい歯だけを動かすことができ、口の中に装置を装着し続ける必要がなくなるというメリットがあります。
<歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正治療の特徴>
(1)治療結果に期待ができます
(2)不正咬合(良くない噛み合わせ)の治療も可能
(3)痛みについて考えられており、体への負担にも配慮されています
(4)マウスピースなど、面倒な装置をつける必要がありません
【セルフライゲーションブラケット装置(デーモンクリア)】歯とよくなじみ、目立ちにくい装置
矯正治療では、あの"ギラギラ"とした金属製の装置が主流でした。しかし近年、金属を半透明で見えにくいセラミックを使用した、新しい矯正装置が登場しています。
この装置は"セラミックブラケット"とよばれ、歯に装着するパーツが白いセラミック(陶器)でできているため、歯とよくなじみ、目立ちにくいのが特徴です。
セルフライゲーションブラケット装置(デーモンクリア)
当院では、「セルフライゲーションブラケット装置(デーモンクリア)」とよばれるセラミックブラケットを使用しています。この装置は、歯の色に近い見えにくい白いセラミックを使用しているうえ、効率良く歯が動くシステムである「セルフライゲーションシステム」を導入している装置です。
【デーモンクリアの特徴】
●治療期間を効率化できる
●通院回数にも配慮できる
●痛みを考えた構造になっている
※セルフライゲーションブラケット装置(デーモンクリア)は、完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、承認薬品を対象とする医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
矯正治療の流れ
STEP1/矯正相談
まず、患者さまのお口の中を拝見させていただき、歯並び・噛み合わせの問題点をチェックします。その後、治療に関する希望をお聞きしたうえで、それぞれの症例に応じて、選択できる治療方法についてご説明致します。
STEP2/基本検査
まず、患者さまの歯型の採得、歯列及び頭部のレントゲン撮影、口腔内及び顔面の写真撮影などを行い、これらの資料を分析します。
STEP3/診断説明
矯正治療開始前に虫歯や歯周疾患の治療や抜歯などの必要がある場合には、一般的な歯科治療を行っている歯科医院などにご紹介します。また、歯磨きが不十分な場合は歯磨き指導を実施。矯正装置装着後は、使用する装置や歯並びの状態によって1~2ヵ月に1度の調節を行います。
STEP4/治療開始
矯正治療開始前に虫歯や歯周疾患の治療や抜歯などの必要がある場合には、一般的な歯科治療を行っている歯科医院などにご紹介します。また、歯磨きが不十分な場合は歯磨き指導を実施。矯正装置装着後は、使用する装置や歯並びの状態によって1~2ヵ月に1度の調節を行います。
STEP5/治療後のメインテナンス(保定)
きれいな歯並びをその位置に留めておく保定装置を装着していただき、3~6ヵ月ごとにチェックします。治療後の経過観察は通常2年間程度行い、問題なければ治療終了となります。
できるだけ抜歯をしない治療を目指す
当院では、抜歯矯正も非抜歯矯正も両方とも行っており、口の中の状況を踏まえた上でご提案を行いますので、治療の決定については患者さまにお願いしております。
大人の方の場合には、5~6割が抜歯矯正になっています
ただし、非抜歯の場合には、歯を動かせるスペースに限りがあるため、口元のバランスをキレイに整えるのが困難になる場合も多くなります。そのため、大人の方の場合には、5~6割が抜歯矯正になっています。
逆に、あごの骨格から治療することができるお子様など、矯正を始める時期が早ければ早いほど、非抜歯で矯正できる可能性が出てきます。
抜歯をしたくないという要望にも、可能な限りお応えするようにしています
抜歯をしたくないという要望にも、可能な限りお応えするようにしています。とはいえ現状との折り合いがつかなければ治療は開始できません。抜く場合はこんな感じ、抜かない場合はこんな感じになる、というお話もさせていただきますので、じっくり相談しましょう。