2013年11月

この度は、体の不調のため、診療をお休みさせて頂き、たくさんの方にご迷惑をおかけし、大変申し訳ありませんでした。
今回の私の病気について、ご説明とご報告させていただきます。

話が長くなってしまいますで、先に要点だけまとめます。
病名は、ヘノホ・シェーンライン紫斑病というややめずらしい病気で、アレルギー性紫斑病とも呼ばれています。皮膚の小さな血管に炎症（血管炎）を起こし、下腿を中心に点状の出血（紫斑）がみられるとともに、腎臓や消化管の小さな血管にも同様の変化が生じてタンパク尿や腹痛なども伴ってくる病気です。私の場合は、胃腸の炎症のため腹痛が強く、診療をお休みして、点滴のみで絶食での入院治療が必要になってしまいました。

この病気は、回復した後は、再発する可能性はあまりないとの事で、今後は元気に診療が再開する事が出来ます。
また、元々感染性の病気では、ありませんので、いままでも今後も患者様に病気が移ったりする可能性は全くありませんので、ご安心ください。
1か月近く仕事をお休みする事となり、たくさんの患者様にご迷惑をおかけしたとともに、クリニックのスタッフにも、予約の変更や患者様対応に多くのストレスをかけてしまい、重ね重ね申し訳なく思っています。

ここからは、ご興味のある方のみ、お読みください。
先月末頃に胃の辺りに痛みを感じ始め、ほぼ同時期に太ももにじんましんのような物が出て、関連があるのかどうかはわからなかったのですが、胃の痛みがつらいので、まずは、近くの内科を受診し、胃薬をもらい、一応じんましんも診てもらい、薬をもらいました。
薬を飲んで様子を見ても、症状が悪化してきたので、胃の痛みが強く胃癌なども心配なので、別の胃腸科で胃カメラで確認してもらった所、慢性胃炎と十二指腸潰瘍になりかけと言う事で、大病ではなく少し安心しました。
一方で、じんましんの方は、足首の辺りと膝裏まで広がり、かなりひどくなってきたので、皮膚科で診てもらいましたが、原因はよくわからず、薬を使って様子を見ましたが、あまり改善しませんでした。
さらに、膝や肘などに原因不明の関節痛も出て来て、立ち上がる時に膝がガクガクするような感じもあり、じんましんも腕のあたりにも出て来て、相変わらず、腹痛が常に続く状態で、お腹が張って苦しくなるなど、いろいろな症状が出て、この先どうなるんだろうかと不安な状態でした。

強い胃の痛みがずっと続くため、痛み止めの薬を使ってしのいでいたのですが、胃腸科の先生にきつい痛み止めは、かえって胃腸を悪くするので、控えるように言われやめたところ、仕事に支障が出るほど、痛みが苦しくなり、10月12日に仕事が終わって夜に我慢が出来ず、救急車で病院に運んでもらいました。そこでCT検査や血液検査をした所、小腸に強い炎症があると言われ、絶食で点滴で治療するため、そのまま入院する事になりました。
そこから仕事をお休みする事になり、ご迷惑をおかけしました。
大腸内視鏡検査もして、小腸の他に大腸にも炎症があると言われましたが、足のじんましんと関連した全身の病気の可能性もあるが、めったにないので、おそらく通常の腸炎でしょうと言う事で、絶食を続け抗生物質の点滴で治療をしました。
仕事に早く復帰したかったので、完全には治らないまま、5日後に退院し、抗生物質のお薬を飲んで様子を見ました。

病院では、痛み止めの注射をしてもらっていたのですが、家でまた痛みが我慢が出来ず、再度入院した所、今度の担当の先生が、いままでの経過を見て、ヘノホ・シェーンライン紫斑病(アレルギー性紫斑病)と言う病気の疑いがあると診断しました。
この時の先生のおかげで、この時点で、やっと何の病気だったのかが、わかってきました。
成人での発症は、まれな事らしいのですが、その病気について聞いたところ、足のじんましんや腹痛や関節痛など、いままでの症状にぴったりとあっているように思いました。
アレルギー性の病気なら、このまま抗生物質で治療しても効果がないし、痛み止めだけで続けていたら、いずれ悪化して手術が必要になるかもしれないとの事で、専門の科がある病院への転院を勧められ、翌日の１０月２３日に転院しました。
そこで、さらに検査し、ヘノホ・シェーンライン紫斑病で間違いないとの事で、ステロイドの点滴で治療をする事になりました。胃腸の状態がよくなるまでは、絶食で点滴のみでの治療になりました。
治療開始後、少しづつ症状が改善していき、転院後２週間程でほぼ完全に回復し、退院する事が出来ました。